ビジネスマナー「服装とネクタイ」お葬式葬儀・女性男性・男・結婚式披露宴

弔事(お悔やみ事)および慶事(お祝い事)の服装とネクタイのページ。
社会人のおつき合いに欠かせないのが葬儀と婚儀(結婚に関する儀式)です。このページでは弔事(通夜、葬儀、告別式、法事、法要など)と、慶事(結婚式、披露宴など)に出席する場合の服装とネクタイのマナーについてご紹介します。こうした儀式では、出席者に求められる服装の格式をドレスコードと呼びます。

■ 1. 結婚式、披露宴での服装

結婚式、披露宴に出席する場合の服装について説明します。

主賓、来賓は正礼装〜準礼装が望ましいのですが、同僚や友人は、準礼装〜略礼装での出席で良いでしょう。純白は花嫁の色ですので、出席者は純白の衣装を避けるようにします。

最近は、招待状に「平服でおこしください」といった表記を良くみかけますが、「服装をあまり気にしないでおこしください」といった程度の意味です。
男性ならダークスーツ、女性ならワンピースやスーツといった「略装」「略服」で出席します。
 
[結婚式、披露宴での、媒酌人、両親の服装]
主賓
男性女性

[昼の披露宴]
モーニングコート …昼の正装とされます。上着は黒で、剣襟が正式です。 ワイシャツは白、ネクタイはシルバーまたは白黒のストライプを。カフスはパールや白蝶貝などを用います。
靴、靴下共に黒。

[夜の披露宴]
テールコート …またの名を燕尾服と呼ばれます。夜の正礼装で、公式の儀式や、格の高い披露宴に着用します。ネクタイは白の蝶ネクタイとなります。靴、靴下は共に黒です。
ズボンは上着と共布で、脇にストライプが2本入っています。

[和装]
◎振袖…未婚の女性なら振袖を着用することもできます。但し、新婦の衣装よりも格上にならないように注意してください。
帯は金銀の豪華な袋帯などを蝶結びなどにします。草履やバッグも派手なものを用います。

◎色留袖…既婚の女性の正装で、黒留袖に準じる格となります。帯はおめでたい柄の帯を用い二重太鼓に結びます。
黒留袖は両家の母親か、媒酌人が着用しますので、主賓は色留袖となります。

[洋装]
◎アフタヌーンドレス…昼の披露宴に着用します。
◎イブニングドレス…夜の披露宴に着用します。
来賓、上司
男性女性
[昼の披露宴]
ディレクターズスーツ…昼の準礼装とされます。上着は黒で、ストライプのズボンを合わせます。
ワイシャツは白、ネクタイはシルバーまたは白黒のストライプを。カフスはパールなどを用います。
靴、靴下共に黒。


[夜の披露宴]
タキシード…本来は夜の準礼装です。
プリーツの入った白いワイシャツに黒い蝶ネクタイが基本です。黒のカマーバンドをつけます。ズボンは上着と共布で、脇にストライプが1本入っています。
[和装]
◎訪問着
◎色無地
帯は袋帯を二重太鼓に結びます。

[洋装]
昼の披露宴であれば、肌の露出のないアフタヌーンドレス。
夜の披露宴であれば、カクテルドレス、イブニングドレスなど。
[結婚式、披露宴での、出席者の服装]
同僚、友人
男性女性
ブラックスーツ…上下黒のスーツです。
ワイシャツは白、ネクタイはシルバーまたは白黒のストライプを。カフスは金、銀、パールなどを用います。
靴、靴下は共に黒。
[和装]
付け下げ、訪問着など

[洋装]
昼は肌の露出のないアフタヌーンドレス。ワンピース、夜は イブニングドレスなど。
[結婚式、披露宴での、出席者の服装]つづき
子供
・乳幼児については、よほど親しい関係か、新郎新婦の了承を得られなければ結婚式に連れていくのは遠慮しましょう。

・子供はすぐに成長してしまい、結婚式のためだけに新調するのは少しもったいないですよね。
入園式・入学式用の衣装と兼用でも良いですし、結婚式場やホテル、写 真館などのレンタル衣装を利用しても良いと思います。また、七五三の時に着用したドレスのサイズが合えばそれでも良いと思います。但し、男の子の七五三用の羽織袴などは「袴着」という本来の名称のとおり、子供の成長を祝う儀式用の衣装であり、披露宴にはそぐわないと思います。
男性女性
子供(男の子)
・制服があれば、子供にとっては制服が礼服となります。
・制服がない場合には上着+ズボンが定番。
ブレザー+ズボンでも良いでしょう。ズボンは短丈でもOKです。靴はできるだけ革靴が望ましいと思います。 和服はあまり見かけません。
子供(女の子)
・制服があれば、子供にとっては制服が礼服となります。
一般的にはドレス、ワンピースなどが定番です。 和服はあまり見かけません。
フラワーガールを勤めるのなら花嫁の色である白色のドレスもOKです。靴はできるだけ革靴が望ましいでしょう。大人と同様、ミュールは不可です。

・ 姉妹でお揃いの服を着せるのもかわいらしいものです。

■2. 通夜、葬儀、葬式、告別式での服装

▼ 喪主、遺族

本来、通夜では遺族は略式喪服でも良いとされていましたが、現代では正式喪服で通夜も葬儀も通すケースが増えています。
[喪主、遺族の服装(通夜、葬式、葬儀)]
喪主
 男性女性
和装[正礼装]
黒羽二重の染め抜き五つ紋付袴
[正礼装]
黒羽二重の染め抜き五つ紋付。
帯、帯締め、帯揚げ、草履、バックは黒。
足袋と、半襟は白です。
洋装[正礼装]
モーニングコートに黒のネクタイ。ストライプのズボンを着用。カフスも黒にします。 靴下も靴も黒。ベルトのバックルが光らないように。
[正礼装]
黒無地、 長袖の光沢のないワンピース。ワンピースやアンサンブルなど。 ベルトやボタンが光らないように。ストッキング、靴は黒です。
遺族
 男性女性
和装[喪服 ]
黒無地に五つまたは三つ紋付羽織と対の長着
[喪服]
黒無地五つ紋付に黒帯。
帯締め、帯揚げ、草履、バックは黒。
足袋と、半襟は白です。
洋装[喪服]
ブラックスーツに黒のネクタイ。カフスも黒にします。 靴下も靴も黒。ベルトのバックルが光らないように。
[喪服]
黒無地、 長袖の光沢のないワンピース。ワンピースやアンサンブルなど。 ベルトやボタンが光らないように。ストッキング、靴は黒です。

▼弔問客、会葬者

[通夜]
弔問客の場合は、あまりきちんとした喪服でかけつける必要はありません。
むしろ「亡くなるのを待って、あらかじめ準備していたようだ」とも受け取れますので、喪服でなくても地味な服装であれば構わない、というのが本来のしきたりでした。
訃報を聞いて、急いでかけつけたという形となりますが、それでも派手なアクセサリーや派手な色の服は避けたほうが望ましいでしょう。

ただし、近年は、通夜のみの弔問で済ませるケースも増えてきたため、喪服での出席者が多く見られます。喪服で弔問する場合には、遺族の服装よりも格上にならないようにします。
[会葬者の服装(通夜)]
大人
男性女性
グレー、紺、黒の、無地のスーツ。できればネクタイも黒をおすすめします。

もし喪服で参列する場合は、上下黒のブラックスーツ。ワイシャツは白、ネクタイ、靴下、靴は黒です。
黒、紺、グレーのワンピース、スーツなど地味で装飾の少ないものを。

もし喪服で弔問する場合は、黒いワンピースまたは黒いスーツ。肌を多く露出するものはNGです。ストッキングは肌色か黒。靴、バッグもすべて黒。
子供
男性女性
学生の場合は制服で会葬します。
制服が無い場合はブレザーと白シャツに無地の黒、紺、グレーのズボンなど。
学生の場合は制服で会葬します。
制服が無い場合はブレザーと白ブラウスに無地の黒、紺、グレーのスカートなど。
明るい色のリボンや髪飾りは避けます。
[葬式・葬儀・告別式]
喪服で弔問する場合には、遺族の服装よりも格上にならないように略礼服か準喪服にします。
女性の場合は、アクセサリーは結婚指輪とパールのネックレス程度にします。
[会葬者の服装(葬式、葬儀)]
大人
男性女性
上下黒のブラックスーツ。ワイシャツは白、ネクタイ、靴下、靴は黒です。黒いワンピースまたは黒いスーツ。肌を多く露出するものはNGです。ストッキングは肌色か黒。靴、バッグもすべて黒にします。

和服の場合は、黒喪服または一つ紋か三つ紋付きの地味な色無地。帯は黒です。
子供
男性女性
学生の場合は制服で会葬します。
制服が無い場合はブレザーと白シャツに無地の黒、紺、グレーのズボンなど。
学生の場合は制服で会葬します。
制服が無い場合はブレザーと白ブラウスに無地の黒、紺、グレーのスカートなど。
明るい色のリボンや髪飾りは避けます。