卒業式挨拶》スピーチ例文・卒業生・保護者・祝辞・謝辞・送辞・答辞

卒業式の挨拶のページ。卒業式では校長先生が祝辞を贈るほか、在校生、卒業生によりさまざまな挨拶がなされます。
卒業生の答辞は型にはまったスピーチではなく出来るだけ自分自身の体験やエピソードを盛り込むと生き生きとした内容になり、印象に残る挨拶にすることができます。
ここでは、PTA会長や来賓の祝辞、卒業生答辞・在校生送辞、保護者代表謝辞など、卒業式で行われる代表的な挨拶の文例を紹介しています。

1.卒業式・卒園式の流れ・進行(卒業式とは?)

卒業式とは(卒園式とは)、幼稚園、小学校、中学校、高校、短大、専門学校、看護学校、大学などですべての課程を終了したことを証し、祝う儀式です。
卒業生に対しては卒業証書や学位記を授与し、祝辞を贈るほか、在校生からの送辞、卒業生からの答辞、保護者(注)からの謝辞などが述べられます。

注)父兄という表現は差別用語と解釈されることもあります。現在では保護者という言い方をします。


[卒業式の流れ・進行]
卒業式の式次第(進行)の代表例をご紹介します。
学校により、省略されるもの、付け加えられるものがあります。
また、個々の項目の名称も、各学校により異なることがあります。
卒業証書授与式の式次第の一例
項目と順序内容または文例・例文・例
1・開式宣言
・開会の辞
 ・司会者が開式を宣言します。
・卒業年度、学校名を告げ、開始を知らせます。
2・卒業生入場
 ・司会者の宣言ののち、卒業生が式場に入場します。
参列者は拍手で迎えます。
・ 学校によっては、卒業生があらかじめ入場している場合もあります。
3・国歌斉唱
・司会者の宣言ののち、全員で君が代を歌います。
・学校によっては、国歌斉唱を行わない場合もあります。
4・卒業証書授与
・学位記授与
・司会者の宣言ののち、以下のいずれかの方法で卒業証書が校長から卒業生に授与されます(大学の場合は、学位 記が学長から授与されます)
(1)卒業生全員に、卒業証書を授与する
(2)卒業生総代に(卒業生を代表する1名に)卒業証書を授与する。

※卒業生全体の代表1名に卒業証書を授与する他にも、各クラス1名、各学部1名、各学科1名など、様々な形式があります。
5. につづく
卒業証書授与式の式次第の一例 つづき
項目と順序内容または文例・例文・例
5・各種表彰
・皆勤賞のほか、優秀な卒業生の表彰などが行われる場合があります。
6・学校長式辞
・学校長の言葉
・校長、学長、園長からのお祝いや激励の言葉です。
7祝辞
・来賓や市町村長、教育委員会、保護者からのお祝いや激励の言葉です。
※学校によっては来賓からの祝辞のうちいくつかが無い場合もあります。

・PTA会長の祝辞、PTA会長の挨拶
・保護者代表挨拶(
・市長、村長などの祝辞
・教育委員会の祝辞
・同窓会長の祝辞、同窓会代表の祝辞
8・祝電披露
・市町村長、教育委員会、保護者からの祝電が披露されることがあります。

※学校によっては祝電披露が無い場合もあります。
9・記念品授与
・記念の樹など、卒業生から学校に記念品を授与する場合の他、学校から卒業生に卒業記念品が渡される場合もあります。

以下のようなケースが考えられます。
(1)卒業生が、学校に記念品を贈呈する
(2)保護者やPTAが卒業生に記念品を贈呈する。
(3)学校が、卒業生に、記念品を贈呈する
10・在校生送辞
・在校生の代表1名が送辞を述べる場合が大半ですが、「在校生」と「卒業生」の掛け合いのような形式を取る場合もあります。
11・卒業生答辞
・卒業生の代表1名が答辞を述べる場合が大半ですが、「在校生」と「卒業生」の掛け合いのような形式を取る場合もあります。
12・校歌斉唱
・◯◯斉唱
・校歌斉唱とは別に、いわゆる卒業ソングが歌われる場合もあります。

・卒業ソングの例(卒業式の歌として使われるもの)
「桜」 森山直太朗、「桜」コブクロ、「道」EXILE、
「あおげば尊し」「螢の光」など。
13・閉式宣言
・閉会の辞
・司会者が開式を宣言します。
・卒業年度、学校名を告げ、閉式を知らせます。
14・卒業生退場
・司会者の宣言ののち、卒業生が式場から退場します。
参列者は拍手で送ります。
・ 学校によっては、卒業生の退場がない場合もあります。
次項で、卒業式で行われる主な挨拶・スピーチを紹介します。

2.卒業式で行なわれる主な挨拶・スピーチ

※下記の番号は、上記の「流れ」と連動しています 。
[卒業式の挨拶一覧]
卒業式で行なわれる主な挨拶・スピーチ
項目ポイント文例・例文・例
1) ・開式宣言  ・開会の辞
 ポイント文例・例文・例
●司会者が開式を宣言します。
●卒業年度、学校名を告げ、開始を知らせます。
それではこれより、令和◯◯年度◯◯市立◯◯中学校の卒業証書授与式をとりおこないます
これより、□□大学第◯◯回生の、 学位記授与式をとり行ないます
など。
6)学校長式辞
 ポイント文例・例文・例
●司会者が右記のように述べます
校長式辞
あるいは
学長式辞、学校長式辞
など。
●校長・学長の式辞には、以下の内容を盛り込みます

・全課程を終了したことを宣言する言葉。
・卒業を祝う言葉。
・将来の活躍や健康を祈る言葉。
皆さんは中学校の全課程を終了いたしました。
社会に出てからも本校で学んだ◯◯の精神を忘れずに、◯◯◯◯な人になって下さい
など。
7) 祝辞
 ポイント文例・例文・例
●以下の内容を盛り込みます

[1]卒業生の保護者の祝辞(または挨拶)の場合(
・卒業を祝う言葉。
・学校、恩師に対するお礼の言葉。
・将来の活躍や健康を祈る言葉。

[2]来賓の祝辞の場合
・卒業を祝う言葉。
・将来の活躍や健康を祈る言葉。
このページの別項目でご説明します。

下記の
1. PTA会長の挨拶文例(お祝いの言葉)
2. 保護者代表の挨拶文例(卒業生の親として)
3. 一般的な来賓祝辞の例
10) ・在校生送辞
 ポイント文例・例文・例
●以下の内容を盛り込みます

・卒業を祝う言葉。
・卒業生に対するお礼の言葉。
・伝統を受け継いでいく決意を表わす言葉。
このページの別項目でご説明します。

下記の
4. 在校生送辞の文例(在校生代表の送る言葉)
11) ・卒業生答辞
 ポイント文例・例文・例
●以下の内容を盛り込みます

・思い出のエピソード。
・学校、恩師に対するお礼の言葉。
・卒業後の将来の抱負を語る言葉。
このページの別項目でご説明します。

下記の
5. 卒業生答辞の文例(卒業生代表のお礼の言葉)
13) ・閉式宣言 ・閉会の辞
 ポイント文例・例文・例
●司会者が閉式を宣言します。

●卒業年度、学校名を告げ、閉式を知らせます。

以上をもちまして、令和◯◯年度◯◯市立◯◯中学校の卒業証書授与式を終了いたします
以上をもちまして、◯◯大学第◯◯回生、 学位授与式を終了いたします
など。

・最後に
一同『起立』『礼』『着席』
といった形をとることや、
皆様 盛大な拍手をお願い致します
といった形で締めくくることもあります。

3.卒業式の挨拶・祝辞・送辞・答辞について

下記にご紹介するのは、卒業式の挨拶・スピーチの例(例文・文例)です。
あくまでも参考例ですので、実際にお使いになる場合には文章をアレンジして下さい。

このページでは、祝辞、送辞(在校生代表の送る言葉)、答辞(卒業生代表のお礼の言葉)、保護者代表の謝辞などの挨拶の文例を紹介しています(/保護者について)。
【1】 PTA会長のお祝いの言葉 例文・文例
・PTA会長からの祝辞です。卒業生に対し、祝福と応援する気持ちをこめてエールを贈ります。
 令和◯◯年度卒業生の皆さん、ご卒業おめでとうございます。また、本日まで立派にご子息を育ててこられた保護者の皆様にも、心よりお祝いを申し上げます。
 実は私自身もこの◯◯中学校の卒業生のひとりでございます。当時はまだ建て替え前の古い校舎でしたが、本日こうして講堂に参りますとあの頃の思い出が少しずつ蘇ってまいります。
 卒業生の皆さんは、この三年間にいろんな出来事があったことでしょう。
 授業で学んだこと。教室で失敗したこと。運動会で頑張ったこと、修学旅行で楽しかったこと、さまざまなことが頭に浮かぶと思います。どうか何よりも、この三年間で沢山の人と出会ったことを思い出して下さい。
 この中学は、◯◯、◯◯、◯◯という三つの小学校の卒業生が集まって学ぶ場です。それまで顔も見たことのない友人達と、皆さんは三年前に初めて出会ったわけです。そして今はどうですか?全員が思い出を共有できる大切な友だち、そして同窓生となっています。
 今日を限りに卒業し、これからそれぞれ別々の学校に進まれるわけですが、ぜひともこの学校で出会った友人たちを大切にして下さい。
 高校生になると、将来や人生というものについて深く考えるようになります。時には壁にぶつかることもあるでしょう。そんな時にはご両親や友だちひとりひとりの顔を思い浮かべてください。
一緒に悩み相談に乗ってくれる人が沢山いることを忘れないで下さい。
皆さんには無限の可能性があります。
どうか健康に留意され、夢に向かって元気に羽ばたいてください。
以上をもちまして、私からのお祝いの言葉とさせて頂きます。
今日は本当におめでとう。

[その他に、卒業祝いの言葉で使える例(例文・文例)]

・保護者の皆さんも、生徒たちと一緒に今日で中学校を卒業されるわけです。

・小さかったお子さんが晴れて本日を迎えられ、感慨もひとしおのことでしょう。

・◯◯市もここ数年は地元離れが進んでいますが、皆さんにはいつの日かまたこの場所に卒業生の親としてぜひ帰って来てほしいと思います。
★まだ間に合う!
届け先の近くのお花屋さんが 直接手渡しでお届け。
当日配達もOK
【2】 保護者代表の挨拶(卒業式でのお礼の言葉)
・卒業生の保護者代表が述べるお礼の言葉です()。
・学校や恩師にお礼の言葉を述べるほか、卒業生に対し、祝福と応援する気持ちをこめてエールを贈ります。

※「僭越」…せんえつ。自分のことをへりくだっていう時に使う言葉。「出過ぎたこと」という意味。
 僭越ではございますが、卒業生の保護者を代表しまして、一言お礼の言葉を述べさせて頂きます。
 本日は子供達のためにこのような立派な卒業式(*)を開いて頂きましてありがとうございました。校長先生、六年生の担任の先生方をはじめ、諸先生方ならびに来賓の皆様にも、心より御礼申し上げます。
 こうして子供達の顔を見ておりますと、六年前、満開の桜のもと、小さなわが子の手をひいて門をくぐったのがつい先日のことのように思い出されます。あのときは本当に小さな小さな手のひらでしたが、今日はすっかり立派になった子供達の姿を見て、目頭が熱くなる思いが致しております。
 先生方には言葉では言い表せない程お世話になり、お礼の申し上げようもございません。子供たちの個性を伸ばし、やる気を引き出して頂き、どの子も活き活きとした明るく元気な子に成長しました。そして何よりも家庭では真似のできない集団生活を通 して、沢山の思い出や友だちという宝物を得ることができました。本当にありがとうございました。
 さて。本日こうして卒業していく子供達ではありますが、まだまだ未熟でございます。先生方には卒業してからもご指導を頂くこともあるかと思いますが、どうぞ変わらぬ お導きの程、よろしくお願い申し上げます。また、保護者の皆様にも、この小学校でのご縁をさらに深め、永きにわたるおつき合いの程よろしくお願い申し上げます。
 結びにあたり、もう一度子供たちには「おめでとう」の言葉をお送りたいと思います。そして、諸先生方ならびにご来賓の皆様には保護者を代表いたしまして重ねて御礼を申し上げます。
 最後に、◯◯小学校のご発展とご臨席の皆様のご健勝とご活躍をお祈りいたしまして、私からのお礼の言葉とさせて頂きます。 本日はまことにありがとうございました。
(*または卒業証書授与式)
[その他に卒業式の保護者のお礼の言葉で使える例]
(例文・文例)
・どうかこれからも時々子供たちの指導にお力をお貸し下さい。

・校長先生はじめ先生方の様々なご功労に敬意を表し、感謝申し上げると共に、今後のご活躍とご健勝をお祈りいたします。
【3】 来賓の卒業式の祝辞の例文・文例
・卒業式に招かれた来賓が述べる祝辞の文例です。
・なお、事務局が例文の文章を作ったのは、2009.1.13です。経済情勢についての記述は2009年1月現在の状況について述べています。 ご自由に変更なさってください。
 卒業生の皆さん。本日はご卒業まことにおめでとうございます。
ご臨席の保護者の皆様には心よりお祝いを申し上げますと共に、校長先生ならびに諸先生方のご功労に対し、改めて敬意を表したいと存じます。
 卒業される皆さん。皆さんはこれまではご両親に守られ、先生に守られ、学校という安全なカゴの中で、学生という肩書きによって文字どおり“加護”を受けて参りました。しかし、これからは一人前の大人として責任と自覚を持って行動することが求められます。
 特に今年は、日本は未曽有の経済危機といわれる状況にあり、皆さんは非常に厳しい環境に身を投じることになります。時には「辛抱」や、「忍耐」という経験も積むこともあるでしょう。しかしながら、皆さんが夢を持って、その夢までいかにして到達するのかを強く心に思い描けば、必ず道は開けます。
  努力も、忍耐も、結果としては「すばらしい経験」となって、皆さんの中に蓄積されていくことでしょう。
  例えば、人が物事を判断する時、知識だけではなく「経験」が非常に重要な役割を果たします。
これまでの学校生活で学んで来たことが「知識」だとすると、これから先の人生で得られる「経験」が皆さんを格段に豊かな人間にしてくれます。
 こんな時代だからこそ、どうか皆さん、恐れず、ひるまず、前向きにチャレンジしてください。どんな経験も必ずみなさんを育ててくれます。
 えー。さて。
 結びにあたり、少しだけ私の経験をお話ししましょう。私は社会人になって◯◯年になります。私の経験から間違い無く言えることは、学生時代の友人ほど、本音で語り合える相手はおりません。
 皆さんには友だちと呼べる人が何人いますか?上下の関係なく、プライドも見栄もなく、苦しい時もつらい時も腹を割って語り合える友が、人生の宝となります。何かあったときに本音で語り合える友人をどうか大切にしてください。   この先どんなことがあっても、皆さんの年齢が変わっても、職業や肩書きが変わっても、学生時代の友人とは一生裸の心の付き合いができます。
 最後になりましたが、◯◯(学校名)のご発展と卒業生ならびにご臨席の皆様のご健勝とご活躍をお祈りいたしまして、私からのお祝いの言葉とさせて頂きます。
本日はまことにおめでとうございました。
[その他にお祝いの言葉、祝辞で使える例(例文・文例)]
・桜の蕾もほころび、まるで皆さんを祝福しているかのようです。

・ 時には大きな壁につきあたることもあるかと思います。そんなときはこの学校での◯年間を思い出して道を切り開いて下さい。
【4】 在校生の送辞の例文・文例
・卒業式で在校生が述べる送辞の例文です。

・思い出に残った出来事や、これからこの学校の伝統を受け継いでいきますという決意を盛り込みます。 
 今年の冬は寒さが一段と厳しかったせいか、この別れの日の春の日ざしが、柔らかく優しく感じられます。卒業生の皆さん。本日はご卒業おめでとうございます。
 中学生の頃。私たちにとってこの◯◯高校の制服は憧れの的でした。二年前に初めて私たちがこの学校の門をくぐったときは、私たちは「まるで中学生が借りて来た制服を身につけている感じ」でした。その後、徐々に先輩方の着こなし方に学び、今では本当に自分に馴染み、この制服が毎日の学校生活に欠かせない相棒となっています。不思議なことに、 制服になじんでいくに従って、この学校を愛する気持ちが愛校心という形でだんだん芽生えてきたように思います。
 さて。私たちが先輩たちと一番触れあうことができたのは、放課後の部活動です。指導して頂いたときの厳しさ、一緒に練習したときの辛さと同時に、鍛えていただいたこと、教えていただいたことは数え切れません。勝った時の嬉しさ、負けた時の悔しさ、そして、時には厳しく時には優しく励ましていただいた時の感動や喜びは決して忘れることができない宝物となっています。
 もうひとつ忘れられないのが今年の文化祭です。受験や就職で時間が限られる中、一つのことに没頭することの大切さや、仲間と力を合わせることの喜びを教えていただきました。
 今日を限りにお別れですが、まだまだ教えて頂きたいこと、学びたいことが沢山あるような気がしてなりません。どうかこれからも私たち後輩のために時々お力をお貸し下さい。
 私たちは先輩たちが残して下さった歴史と伝統を大切にし、次の世代へと伝えていきたいと思います。
 どうか卒業されてからも、この学校で学んだことや経験したことを活かし、それぞれの夢に向かって大きく羽ばたかれますようお祈り申し上げます。
 最後に 卒業生の皆さんのご健勝とご活躍をお祈りいたしまして、送辞とさせて頂きます。
本日はまことにおめでとうございました。2年間本当にお世話になりました。
[その他にお祝いの言葉、祝辞で使える例(例文・文例)]
・満開の桜も皆さんを祝福しているかのようです。

・どうか、時々は元気な顔を見せて下さい。

・先輩。いつでも遊びに来て下さい。差し入れは大歓迎です。

・この学校の◯◯年の歴史の中で、先輩方によって受け継がれてきたものは、この先、10年先、20年先、ずっと先までしっかりと守って受け継いでゆきます。
【5】卒業生答辞の文例・例文
・卒業式で卒業生が述べる答辞の文例です。

・これまでの学生生活をふりかえり、感謝の気持ちと今後の抱負を述べます。
個々の担任の先生へのお礼の言葉は謝恩会などで述べることがあります。卒業式での挨拶の場合には担任の先生への感謝の言葉だけでなく校長先生を始めとした学校全体に対するお礼を主旨とします。
・ダラダラと長くなりすぎないように注意します。

[答辞の全体の構成]
1)卒業式・卒業を祝う会を開いてくれたことへのお礼
2)思い出など
3)お世話になったお礼
4)今後の抱負
5)改めてもう一度お礼
 本日は私たちのためにこのように盛大な卒業式を開いていただきましてありがとうございます。また先程は校長先生をはじめ来賓の皆さん、在校生の皆さんからあたたかいお言葉を頂き、胸が熱くなる思いがしております。本当にありがとうございました。
 こうして壇上に立っていると、講堂の天井のシミや、窓ガラスの一枚一枚も懐かしく、いとおしく感じられ、私たちがこの学校で過ごした3年間のいろんな出来事が次々に頭の中によみがえってきます。
  満開の桜のもと、それぞれの喜びを胸に迎えた入学式。そしてその浮かれた頭をいきなりゴツンと叩かれた実力テスト。文武両道に力を入れるこの学校の教育方針から、クラス対抗のスポーツ大会がすぐに行われ、いろんな学校から集まってきた我々は、一気に「仲間」になりました。
  学園祭、水泳大会、体育祭、修学旅行。
自分自身に照らして言えば、恋もしました。失恋もしました。やけくそになって部活に打ち込んで、かけがえのない友を得ました。あの夏の日の嬉しさと悔しさは忘れることのできない思い出となっています。
  そしてあっというまに三年生。進路を決める時期になって急に焦りはじめた私たちを、先生方は親身になって指導してくださいました。厳しい時は火のように恐ろしく、優しい時はこの上なく優しい、こんな先生に私たちは初めて出会いました。「最後は自分で決めろ」と、おっしゃった時の先生の声は今でも耳に残っています。
 そして今日、私たちはこの学校を卒業します。 本音を明かしますと、この先、私たちの前に広がっている世界を見て、不安に身が竦み、震えるような思いがする一方で、期待に胸が膨らみ、わくわくするような思いも致します。   ひとりひとりの不安は、友と手を取り合うことで勇気と力に変えて、三年前と同じように、胸を張ってこの門から旅立つことこそが、私たち卒業生の使命だと思えるようになりました。困難にも勇気を持って立ち向かうための剣と楯をこの三年間で得たような気がしています。
 最後になりましたが、校長先生をはじめ諸先生方、そして、お父さん、お母さん、本当にお世話になりました。私たちは必ず皆さんから受け取った「心」を忘れずに、それぞれの進路へと旅立っていきます。どうかあたたかく見守ってください。そして時には変わらぬご指導をお願い致します。卒業生を代表し、ここでもう一度心から感謝の言葉を申し上げ、答辞とさせて頂きます。 本当にありがとうございました。
[その他に卒業式の挨拶で使える例(例文・文例)]
・歯をくいしばってがんばった全国大会は、忘れられない思い出となりました。
別々の道に進んでも、いつも僕達の心はここにあります。

・「学生時代の友だちは一生の友だちになる」と父から言われたことがあります。僕はこの野球部で、一生付き合える友達を沢山作ることができました。

・自分の一生を決める大切なものをこの◯年間で得ることができました。

・この学校に脈々と受け継がれている伝統の中に「◯◯◯◯◯」 があります。在校生の皆さんには、この学校の伝統を受け継ぎ、次の世代へと確実に引き継いでいってほしいと思います。

・自分の将来を決める大切な時期に、この学校で出会うことができた先生と友人たちのことは一生忘れません。