「ボジョレーヌーボー2018」解禁日・ボジョレーヌーボーとは・料理・白

ボジョレー・ヌーボーとは、フランスのボジョレー地区で作られたワインのうち、その年のガメ種(またはガメイ種)のぶどうで作られ、11月の第3木曜日に販売や飲用が解禁される新酒のことをさします。基本的には赤ワインに限られ、白ワインはボジョレー・ヌーボーという名称は許されません。このページでは手頃な値段で手に入れられるボージョレーヌーボーの意味、楽しみ方などをご紹介します。2018年のボージョレーヌーボー解禁日は11月15日です。
………このページの内容………
▼ 1. ボジョレー・ヌーボーとは(ボージョレー・ヌーヴォーとは)
・ヌーボーとは(ボジョレー・ヌーボーという名称が許されるワインとは)
・ボジョレー・ヌーボーの飲み方
・赤と白
▼ 2. ワインのコルクの開け方

■1.ボジョレー・ヌーボーとは(ボージョレー・ヌーヴォーとは)

ボジョレー・ヌーボーとは、フランスのボジョレー地区で作られたワインのうち、その年のガメ種(またはガメイ種)のぶどうで作られ、11月の第3木曜日に販売や飲用が解禁される新酒のことをさします。
2018年のボジョレーヌーボーの解禁日は11月15日(木曜日)ですね。
このボジョレー・ヌーボーという名称はある条件を満たしたワインの新酒にしか使えません。下記にて詳しくご説明しています。
ボジョレー地区は、ボルドーと並ぶワインの産地、ブルゴーニュにあります。
(ちなみに、このブルゴーニュには、ボジョレー地区の他に、ロマネコンティを擁するコート・ドール地区や、白ワインの別名とも称されるシャブリ地区をはじめ名だたる名産地があります。)
ボジョレー・ヌーボーの特徴
1. ヌーボーとは
 ヌーボーとは(nouveau)、新しいもの、新しいことをさします。
つまりボジョレー・ヌーボーとは、ボジョレー地区で作られたその年の新酒のことです。厳密には生産地や原料、そして製造法も限定された新酒のみがボジョレーヌーボーと呼ばれます。
なお、新酒のことは、プリムール(primeur)とも称されます。
2. ボジョレー・ヌーボーという名称が許されるワイン
 [原料と製法が違う]
ボジョレー・ヌーボーとは、フランスのブルゴーニュ地方にあるボジョレー地区で生産されたワインのうち、その年に収穫されたガメ種またはガメイ種と呼ばれる品種のぶどうを用いてマセラシオン・カルボニックという発酵法により短期間で製造されたワインにです。
通常、ワインを製造する際には、葡萄を破砕して圧搾し、発酵させますが、こ製法の場合には、ぶどうをつぶさずにそのまま発酵タンクに入れ密閉して自然発酵させます。
タンク中の下の方の果実がつぶされて自然に発酵し、炭酸ガスがタンクに充満すると、残った葡萄は酸素が無い状態で酵素によるアルコール生成がおこります。
現在では、そのままの形のぶどうをタンクに入れ、最初から炭酸ガスの必要量 を満たす のに十分な量の発酵もろみをタンク内に注入し炭酸ガスを発生させて、酸素と置換した状態で葡萄の果 実中の酵素によるアルコールを生成させることも多くなっているようです。
その後、圧縮して通常のアルコール発酵をさせるため短期間で製造できるだけでなく、独特のあざやかな美しい色合いと、香しい香りの、飲みやすいワインができます。
ボジョレー・ヌーボーは、毎年、各国の現地時間で11月の第3木曜日の深夜(午前0時)をもって飲用・販売が解禁されます。
●赤と白(ボージョレー・ヌーボーは赤ワインだけ)
ちなみに、ボジョレー・ヌーボーとは「ガメ種またはガメイ種」を原料とした新酒であり、基本的には赤ワインに限られます。シャルドネ種を原料とする白ワインにはボジョレー・ヌーボーという名称は許されません。
3. ボジョレー・ヌーボーのおいしい飲み方
 
ボージョレーヌーボーをおいしく味わうための方法には、一般的なワインとは大きく異る以下の様な特徴があります。

(1)新しいほうがおいしい

普通の製法で作られたワインは、寝かせておくことでまろやかになり、深みを増し、よりボディーのある飲みごたえのあるワインへと熟成してゆきます。
ヴィンテージものの高級ワインの中には、こうして年を経ることでさらに高価になっていくものもあります。
これに対し、ボージョレーヌーボーは、新酒の状態を楽しむためのワインです。翌年まで寝かせるなど論外です。新しいうちに飲みきりましょう。

(2)ワインの提供温度

ふつう、赤ワインは常温で飲用されることが多いのですが、ボジョレー・ヌーヴォーの場合は、同じ赤ワインでも例えば少し冷やしたほうが独特の清涼感や爽やかな香りがきわだちます。
(フルボディと言われる高級ワインの赤は、ボルドーの赤が16〜18度、ブルゴーニュの赤が14〜16度が適温と言われるように、やや高めの温度が最も美味しいと言われています)

(3)デキャンタージュは必要なし

栓をあけたワインを、専用のデキャンターという容器に移して酸素にふれさせることをデキャンタージュと言います。
下記のようなデキャンタージュは、ボジョレー・ヌーボーには必要ありません。
デキャンタージュには以下の様な目的があります。

デキャンタージュの目的

・澱を取り除く。
・開栓したワインの酸化を促し、 覚醒させる。
・飲用に適した温度に引き上げる
・デモンストレーション効果 。
・ 澱や不溶解物がはいらぬよう、上澄みを慎重にデキャンタに移し取る
4. ボジョレー・ヌーボーと料理
 ボジョレー・ヌーボーが解禁になると、期間限定でレストランのメニューにも登場します。手頃な価格で楽しむことができます。
ビンテージものの赤ワインは、牛肉料理などの濃厚な味わいの料理との相性が良いのですが、ボジョレー・ヌーボーの味わいは全く別物です。口当たりが良く、柔らかいのでパスタや魚料理、魚介のサラダ、鍋物などにも合います。
レストランだけでなく、ご自宅で味わう場合の献立のヒントになさってください。

■2. ワインの開け方

最近はワインを手軽に楽しめるようにと、スクリューキャップのワインボトルもずいぶん多くなってきていますが、やはり高級ワインを愉しむにはコルク栓の開け方をマスターする必要があります。
この項では、ご自分でワインのコルクをあける時のワインの開け方をご説明いたします。

1. ワインオープナーについて

これからワインオープナーを買うという方へ
 ●ソムリエナイフは、慣れるととても使いやすいのですが、何本かあける練習をする必要があり、素人(シロウト)には難しいかもしれません。
●初心者には、スクリュー部分が細いタイプのものよりも、スクリュー部分が太い螺旋状(ウイングタイプと言います)のほうが使いやすいでしょう。
スクリューの先端は鋭いものの方がコルクにさしやすいし、撒いている螺旋部分が幅太である方がコルクをしっかり掴むので、割れにくく引き抜きやすくなります。 あまりらせん部分が細いものやおもちゃみたいなものはおすすめしません。
お店で、ソムリエナイフ、ダブルコルクスクリュー、レバー式、の3タイプを見せてもらい、使い方を聞いた上で、ご自分が一番使いやすそうなものを購入して下さい。
●ソムリエナイフにはナイフの部分があり、下記で述べる(2)のキャップシールをはずす作業の際などに役にたちます。

2. ワインの開け方

ワインをあける前に
(1) ワインをふく。
 ●清潔なキッチンペーパーなどで、ボトル全体を拭きます。
(2) キャップシールをはずす
 ●キャップシールには鉛が含まれているものが多く、手ではちょっとあけにくいものです。
ナイフで、口部分の周囲に一周ぐるりと切り目を入れてから、縦方向に1本切り込みを入れ、ナイフの先をさしこんでゆっくりと剥がします。
ワインは湿度の多い保管場所に置かれるため、カビなどがついていることがあるので、そっとはがすようにしましょう。
(3)ボトルの口の回りやコルクの上をふく。
 ●コルクにワインオープナーを差し込む前に、口部分のよごれをふきとります。
コルクをあける。コルクを抜く
(4) コルクの中心位置にスクリューの先端を差し込みます。
 ●ワインオープナーが斜めに入ってしまうと非常に抜きにくくなります。
中心部分にさすのがコツです。
(5) ワインオープナーを回しながら、スクリューをなるべく奥まで差し込みます。
 ●ワインオープナーのスクリューをなるべく下まで差し込んだほうが、途中でコルク栓が折れたりせずに安定した形で力を加えることができます。
しかし、スクリューの先端がコルクを突き抜けて顔を出す程まで深くさすのはNGです。
ワインの中にコルクの粉が落ちてしまいます。
(6)ゆっくりと回しながらコルクをぬきます。
 ●ゆっくりと引き抜くのがコツです。無理にまっすぐ引き抜こうとせず、回しながら力を加えるとうまく引き抜くことができます。
デキャンターに移す、またはグラスに注ぐ
(7)コルクを抜いたら、必ずボトルの口の回りをきれいに拭く
 ●ワインの中にコルクの粉や汚れが入るのを防ぐために、コルクを抜いた後は必ずボトルの口の回りを拭き取ります。
●一般的にはデキャンターに移すのはビンテージワインです。ボジョレーヌーボーはグラスに注いで飲むことが大半だと思います。

※追記:

●これは余談ですが、フランスのボジョレーワイン委員会(Inter Beaujolais)はペットボトル容器でボジョレーヌーボーワインを販売することは禁止されなければならないとしています。ワインにはアルコールや酒石酸、リンゴ酸、ポリフェノールなどさまざまな成分が含まれるため、ペットボトルのように透過性のある容器には適さないという立場に立つ意見でしょう。
●さて。シロウト目には、ペットボトルというとどれも同じように見えるのですが、例えばキリンビール、メルシャンなどで用いられているワイン専用のペットボトルは、従来のPET容器の弱点であった「透過性」を、DLCなどのコーティング技術で品質劣化を大幅に抑え、ガラス製のワインボトルに劣らない品質を提供できるとしてペットボトル入りのボージョレ・ヌーボーを発売しました。
しかし、各社が沢山の銘柄で輸入している商品の中にはそうした品質面に考慮をしていないペットボトルを使用しているものもあるかもしれません(ペットボトルを使用する理由としては、リサイクル資源としてだけでなく、輸送コストの削減などのメリットがあるようです)。
●消費者の立場からの注意点としては、PETボトルがどれも同じに見える点です。せっかくの風味や美味しさを損なう容器のものもあるかもしれませんので、パッケージを良く読んだり、ショップで確認する等、内容を見極めて、商品をチョイスしたいものです。
(※2010.11.18追記)
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