喪中はがきはいつ出す?文例・時期と範囲ほか

喪中はがきのページ。喪中はがきは、「年賀状の欠礼はがき」あるいは「年賀欠礼状」と呼ばれることもあります。その年に家族のどなたかが亡くなった場合には、新年を祝うことはせずに喪に服していますという意味の喪中はがきを出します。相手が年賀状を書きはじめる時期に間に合うよう、11月には用意をし、遅くとも12月初旬には届くようにします。このページでは喪中はがきの書き方や文例をご紹介します。
………このページの内容(喪中はがきのマナーと書き方)………
年賀状1. 喪中はがき(年賀欠礼状)の構成と、喪中はがきを出す時期
年賀状2. 喪中はがき(年賀欠礼状)の書き方と文例(例文・文面 )
年賀状3. 喪中はがき マナーQ&A
Q1>喪中と知らずに年賀状を出してしまった場合はどうすれば良いのですか?
Q2>喪中と知らずに年賀状を下さった方に対して(返信・お返事は)どうすれば良いのですか?
 Q3>祖父が亡くなった場合、すでに嫁いでいる私は喪中はがきを出すべきですか?
 Q4>喪の期間とはどのくらいですか?
 Q5>喪中はがきに載せる故人の年齢は、数え年?満年齢?
 Q6>喪中はがきに貼る切手は?
 Q7>会社・職場・仕事先への喪中はがきは?

1.喪中はがき(年賀欠礼状)の構成と、喪中はがきを出す時期

喪中はがきには、頭語と結語や、時候の挨拶などは必要ありません。
亡くなった方のお名前、喪主との続柄、亡くなった日、亡くなった年齢などを伝えます。
[喪中はがきを出す時期・喪中はがきはいつ出す?]
年賀状を書きはじめる時期に間に合うよう、11月中旬頃から出しはじめ、遅くとも12月初旬には届くようにします。
年末に亡くなった場合には、死亡通 知を兼ねる場合もあります。
そういったケースでは故人と年賀状のやりとりがあった方々にも忘れずに送るようにします。
喪中はがきの構成
順序内容の例備考
1. 喪中であることを知らせる言葉
 ●喪中を知らせる言葉の例
 ・喪中につき年末年始のご挨拶をご遠慮申し上げます
 ・喪中につき新年のご挨拶をご遠慮させて頂きます
 ・喪中につき新年のご挨拶をご遠慮申し上げます
●頭語と結語は不要
…たとえば「拝啓」で書き出し、「敬具」で結ぶといった体裁は不要。
●時候の挨拶も不要。
● 例えば、良く用いられるような
「師走の候 皆様におかれましてはますますご清栄のことと心よりお慶び申し上げます」といった書き出しは不要。
2.亡くなった方との続柄とお名前
 ●亡くなった方との続柄の例
 ・祖父、祖母、父、母、義父、義母など
●喪中はがきは家族連名で出しても良いため、通常は喪主を中心とし、喪主と故人との続柄を記載します。
3.亡くなった日、年齢
 ●日付・年齢の記載例
 ・母 すみれ(九十歳)、去る六月二十八日に永眠いたしました
 ・祖父 長次郎が四月十五日に九十八歳で永眠いたしました  
●名前、年齢、死亡日、続柄といった項目のうち、どうしても知らせたくない項目は、記載しない場合もある。
4.日頃お世話になっているお礼
 ●日頃お世話になっている御礼の言葉の例
 ・本年中に賜りました御厚情に心より御礼申し上げます
 ・本年中の御厚情に深く感謝申し上げます
 
●できれば「5」の前にくるようにします。
5.新しい年の、お付き合いや支援をお願いする言葉など
 ●新しい年のおつき合いをお願いする言葉の例
 ・明年も変わらぬご支援のほど宜しくお願い申し上げます。
 ・明くる年も変わらぬご交誼の程宜しくお願い申し上げます
●できれば「本文」の最後にくるようにします。
6. 日付
 ●日付の記載例
 ・令和○○年○○月  など
●西暦は用いない。
●投函日が11月月末であっても、12月と書いて構わない。
7.差出人名
 ●家族は連名で出して構わない。●郵便番号、マンション名、部屋番号もわすれずに記載する。
8. 相手の名
 ●喪中はがきの裏面では、文面の最後に記載する相手の名前は省略するのが慣例 

2.喪中はがき(年賀欠礼状)の書き方と文例(例文・文面 )

下記に喪中葉書の文例をご紹介します。無料でお使いいただけます。ご自由にアレンジしてお使いください。
喪中はがきの書き方
喪中はがきの文例
喪中はがき(年賀状欠礼はがき)の例
年賀状見本
書き方説明
1)喪中を知らせる言葉
 ●左の喪中はがきの例では
「喪中につき年末年始のご挨拶をご遠慮申し上げます」を用いています。
2)亡くなった方とのお名前と続柄
3)亡くなった日、年齢
※注1)喪中はがきの年齢の書き方について
 

●左の喪中はがきの例では、
「母 すみれ(九十歳)」の部分です。
年齢の部分に( )を使わずに
「母 出雲すみれが去る六月二十八日に九十歳にて永眠いたしました」
「母 出雲すみれが六月二十八日に九十歳で永眠いたしました」
などと書いても良いでしょう。
※注1)
年齢…故人の年齢(享年)は以前は数え年で書かれていましたが最近は満年齢での記載が増えてきています。
「享年91(満90歳)」などのように併記する形で書くこともあります。

4)日頃お世話になっているお礼
 ●左の喪中はがきの例では、
「本年中に賜りましたご厚情に深く感謝申し上げます」の部分です。
5)新しい年のおつきあいをお願いする言葉
 ●左の喪中はがきの例では、
「明くる年も変わらぬご交誼の程お願い申し上げます」の部分です。
6)日付
 ●左の例では、
「令和○○年 十二月」の部分です。
●投函日、配達日に関係なく、喪中はがきの場合の日付は十二月にすることが慣習となっています。
7)差出人、住所氏名
 ●左の喪中はがきの例では、
「東京都〜」の部分です。
●郵便番号、住所、マンション名、部屋番号などを忘れずに書き添えます。
電話番号も入れるのが普通です。
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3.喪中はがき(年賀状欠礼はがき)に関するQ&A

実際に皆様から寄せられた質問をご紹介しています。
(おそれいりますが現在は担事務局多忙のため、質問受付は休止しています
Q1.喪中と知らずに年賀状を出してしまった場合はどうすればよいのですか?
例 文
厳寒の侯 いかがお過ごしでしょうか。
 先日はお義母様の喪中を存じあげずに年賀状をお送りし、大変失礼いたしました。ご家族の皆様にも心よりお詫び申し上げます。
 まだまだ寒い日がつづきます。皆様どうぞくれぐれもお体をお大事になさってくださいませ。
  令和○○年一月○日
[差出人住所氏名]
ポイント
●喪中と知らずに年賀状を出してしまったことがわかったらなるべくすぐにお詫びの手紙またはお詫びのはがきを出します。
●時候の挨拶、お詫びの言葉の順で。
できれば差出人以外のご家族に 対してもお詫びの言葉を述べましょう。
●寒中見舞いという形で出すこともできます。寒中見舞いのページへ>>>
Q2.喪中と知らずに年賀状を下さった方にはどうしたらよいのですか?
   (返信・返事はどうすれば良いのですか?)
返信・返事例文
寒中お見舞申し上げます。
 早々のお年賀状ありがとうございました。
昨年、私どもの義母が亡くなり、 新年のご挨拶を控えさせていただきました。
 欠礼のお知らせも申し上げず大変失礼いたしました。
 本年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。
  令和○○年一月○日
       
[差出人住所氏名]
ポイント
●本来は、「喪中はがき(年賀欠礼状)」を12月5日頃までに先方に届くように出さなければなりません。
まずは、喪中はがき(欠礼状)を出さなかったお詫びを述べます。
●相手への返礼は松の内が過 ぎてから、1月末までに出します。
●寒中見舞いという形で出すこともできます。寒中見舞いのページへ>>>
Q3.祖父が亡くなった場合、すでに嫁いでいる私も「年賀欠礼状」が
必要でしょうか?
喪中はがきを出す範囲
・ 欠礼状を出す範囲ポイント
●その年(1年間)に家族に不幸があった場合、翌年の年賀状を控えることが多い。
●同居しているかどうか(または同居していたことが あるかどうか)、同居ではない場合でも親交はどのくらいあったか によって決まる。
備考
[あくまでも事務局の意見ですが]
●できれば家族として一緒に暮らした ことのある人が亡くなった場合は、翌年の年賀状は控えた方が良いでしょう。
●義理の兄弟、義理の姉妹等の関係で別居の 場合は、親交の深さで判断します。
●会社関係(仕事関係)の年賀状は、祖父母(特に同居したことがある場合)、両親(義理の両親を含む)、兄弟姉妹、子、孫などの肉親の死亡以外であれば年賀状を出しても許されるのが慣例のようです。
Q4.喪の期間とはどのくらいですか。
喪の期間と「年賀欠礼状」との関係は?
ポイント
●家族を亡くした人が一定期間「喪」に服する習慣があります。
●故人との間柄で喪に服する期間が異なります。
間柄忌明け喪の期間
両親50日後13か月
30日後13か月
20日後90日
息子20日後90日
10日後30日

●上記はあくまでも基準です。一般的には地域や仕事の都合によって異なりますがめやすにしてください。
備考
●年賀状の欠礼のあいさつは、上記とはまた別です。
●通常は、その年1年間に身内に不幸があった場合に、翌年の年賀状を控えます。
●はみだし知識(2011年加筆)
…NHKの高校講座日本史という番組で、喪に服する親族の範囲や、喪に服する期間などを最初に定めたのは、徳川綱吉の時代に制定された「服忌令」だということが紹介されていました。最初に制定されてから明治に至るまで何度も改訂され、風習として現代に「服喪=喪に服す」という考え方が残っているようです。
 綱吉と言えば、生類憐れみの令で知られる将軍ですが、動物だけでなく人間も含めた生き物全般に対する考え方を示したとして見直しがなされているそうです。
Q5.喪中はがきに載せる故人の年齢は(享年は)数え年?それとも満年齢?
ポイント書き方の例
●もとは数え年で記載していましたが、最近では満年齢で書くことも増えてきています。
●もし数え年で記載する場合には、満年齢を併記します。
●数え年と満年齢と併記する書き方
「享年91(満90歳)」
●満年齢を書く場合の書き方
「享年90(歳)」
Q6.喪中はがきに貼る切手は?
ポイント切手の例
●郵便局で弔事用の切手が販売されています。可能であればそれを貼るのがベター。●手軽に弔事用の切手が手に入らない場合もあります。そんな場合、慶事用の切手はNGですが、通常の切手なら使っても構いません。
また、(ご遺族が故人のことを思って用いるのであれば)例えば登山がご趣味だった故人を偲んで山の切手を用いる等もよろしいと思います。
Q7.会社・職場・仕事先への喪中はがきは?
ポイント
●会社・職場の同僚や上司、部下で個人的に年賀状のやり取りをしている相手には個人の立場で喪中はがきを出します。
●仕事上の取引先に対しては、(仕事とプライベートを分けて)喪中はがきを出さないケースも多いようです。仕事上の相手先に出す場合には差出人欄に社名、部署名、氏名を明記します。
●会社で社葬をした故人について喪中はがきを出す場合の文例は下記に紹介します。
文例・例文
喪中につき年末年始のご挨拶をご遠慮させて頂きます
弊社 元代表取締役会長こと父 見本一朗(九十二歳)去る八月七日に永眠いたしました

本年中に賜りましたご厚情に深く感謝申し上げますとともに

来る年も変わらぬご厚誼のほど宜しくお願い申し上げます

  令和○○年一月○日
       
[差出人住所]
見本商事株式会社
代表取締役 見本太朗