借用書の書き方

借用書の書き方のページ。借用書とは、お金を借りたこと(金銭を借りたこと)またはモノを借りたこと(物品を借りたこと)を証明する証書のことをさします。借用証書、あるいは借用証とも言います。 例えば金銭であれば金銭借用書とも言い、返済方法、返済期限、条件としての利息などを明記します。また、物品の場合には物品借用書とも言い、返却の期限や条件などを明記します。
このページでは借用書の書き方について具体的に解説します。
………「借用書」のページの内容………
借用書ってなに1. 借用書とは? 前のページ
借用書の種類2. 金銭の借用書の種類には、どんなものがあるの? 前のページ
借用書を作ってみよう3. 借用書を作ってみよう 前のページ
利息利率返済4. 借用書の代表的な例
  (1)借用書の代表的な例 金銭借用書
  (2)借用書の代表的な例 住宅資金借用書
利息利率返済5. 利息、利率、返済について
収入印紙6. 収入印紙について(印紙税・印紙について)

4,借用書の代表的な例(金銭借用書の雛形、書式、様式)

下記にご紹介するフォーマットは一般例です。テンプレートを作る際にはアレンジして使って下さい。

2つの例をご紹介します。
 1.一般的な借用書(簡単な借用書)
 2.住宅資金借用書

借用書は、借主と、貸主の双方で結ぶ契約書(いわゆる「甲」「乙」の間で結ぶ契約書)という文面ではなく、借り手が主体となって「◯◯様へ。確かに◯◯円をお借りしました。◯◯の条件で必ず返済します」という立場で作成する証書です。

(1). 一般的な借用書の例 (簡単な金銭借用書サンプル)

借用書
散布瑠一郎 様
金参百弐萬円也
上記の金額を以下の約定の通り借り受けました。
利息は年利3%とします。
元金に利息を付し、◯◯年◯◯月◯◯日より、貴殿の指定する銀行口座に毎月◯◯◯◯円ずつ元金均等払いにより振り込みにて支払います。
  万一、借受人が債務を履行しない時には、連帯保証人が連帯して返済いたします。
返済期限 平成◯◯年◯◯月◯◯日
  但し繰上返済が可能とします。
平成◯◯年◯◯月◯◯日
  借受人  
印   
   連帯保証人
印   

表題・タイトル
「借用証」と書いても良いでしょう。
宛名
お金を貸してくれる人の氏名を書きます。
金額
302万円ですが、数字は大字にて記載し、「金」という文字と金額の数字の間は開けないようにします。
(悪い例:
「金 参百弐萬円也」
事実の認定
確かに借りたという事実を明記します。
利息
左のサンプルでは、利息3%としています。個人間のやりとりの場合、双方の合意があれば無利息でも構いません。
支払方法、返済方法
返済の方法を記載します。振り込みによって支払うこともあります。
返済期限
  返済期限を記載します。
繰上返済については、記載の有無は自由です。
日付
  金銭を借り受けた日の日付を記載します。
借主
  借主の住所、氏名および捺印欄を作ります。
連帯保証人
  連帯保証人の住所、氏名および捺印欄を作ります。
借主と貸し主の双方の合意があれば、連帯保証人が無しの場合もあります。その場合も借用書として有効です。
印紙、収入印紙
  借用書は印紙税法上の「消費貸借に関する契約書」となるため、収入印紙が必要となります。借用書に収入印紙を貼り、割り印を押します。
(2).住宅資金借用証…会社から住宅資金を借りる場合の借用書の例(サンプル)

住宅資金借用書
株式会社サンプル商事
 代表取締役 見本一朗様
金七百萬円也
上記金額を住宅購入のため借用いたしました。
つきましては、社内融資規定の通り上記の金額に対する利息を付し、以下の通 り毎月の給与からお支払いいたします。
万一、借受人が債務を履行しない時には、規定の定めるとおり、保証人が連帯して返済いたします。
毎月の返済金額 ◯◯◯◯◯円
  賞与時の返済金額 ◯◯◯◯◯円
  返済開始日 平成◯◯年◯◯月◯◯日
返済期限 平成◯◯年◯◯月◯◯日
平成◯◯年◯◯月◯◯日
  借受人  
印   
   連帯保証人
印   
表題・タイトル
「借用書」「住宅資金借用証」などと書いても良いでしょう。
宛名
この書き方例の場合には、会社から金銭を借り受けるため宛先は社長名となります。
金額
数字は大字にて記載し、「金」という文字と金額の数字の間は開けないようにします。

× 悪い例:下記の見本では、金という文字と数字の間にスペースがあります
「金 七百萬円也」

◯ 良い例:下記の見本では、金という文字と数字の間にスペースがありません。
「金弐百萬円也」
事実の認定
確かに借りたという事実を明記します。
利息
  左の書き方モデルでは、利息を明記する代わりに「社内融資規定の通り」と書いていますが、もし、利息を記載する場合には、その下の箇条書きとなっている毎月の返済金額などに並べて記載します。
支払方法、返済方法
  返済の方法を記載します。給与からの天引きに際し、貸し主だけでなく借り手本人の同意が不可欠です。
もちろん別途 振り込みによって支払うこともできます。
返済期限
  返済期限を記載します。
日付
  金銭を借り受けた日の日付を記載します。
借主
  借主の住所、氏名および捺印欄を作ります。
連帯保証人
  連帯保証人の住所、氏名および捺印欄を作ります。
借主と貸し主の双方の合意があれば、連帯保証人が無しの場合もあります。その場合も借用書として有効です。
印紙、収入印紙
  借用書は印紙税法上の「消費貸借に関する契約書」となるため、収入印紙が必要となります。借用書に収入印紙を貼り、割り印を押します。

5. 利率、利息、返済について
(借用書に記載する利率の例)

 ◉仮に、借用書の中で利率を決めていない場合でも商人間の消費貸借(つまり、商人どうしの間での金銭の貸し借り)の場合には、利率の記載がなくても法定利率(商法514条により6%)を支払う義務があります。

 ◉個人間の金銭の貸し借りの場合には利息の合意がなければ無利息でも構いません。ただし、もし利息をつける合意があったのにもかかわらず利率をきめていなかったという場合には「5%が法定利率(民法404条による)です。
法定利率 
貸し手と借り手の関係 利息の記載がない場合の法定利率
商人間の消費貸借 6%
個人間の消費貸借 利息の合意がなければ無利息でも構いません。
もし、利息をつける合意があった場合には5%
 ◉なお、利息制限法により、金銭の消費貸借上の利息の上限が決められています。下記が制限利率(上限)です。それ以上の利息分(超過分)は無効とされます。
利息制限法 により定められた 利息の上限 
元本となる金額(借りる金額) 利息の利率
元本10万円未満の場合 年20%
元本10万円以上100万円未満の場合 年18%
元本100万円以上の場合 年15%
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6.収入印紙について(印紙・印紙税)

借用書は課税文書です(収入印紙を貼る必要があります)。
1号の「3.消費貸借に関する契約書」として課税文書とみなされ、収入印紙を貼付しなくてはなりません。
ご参考までに、下記に印紙税額一覧表の1号の箇所を記載しておきます。
(国税庁「印紙税」より)

また、借りたお金を受け取る時に「受取書」を発行する際には、金銭の受取事実だけを記載するのなら課税文書にはあたりませんが、利率の記載や返還期日、返還方法などが記載されていると借用書と同様に第1号の3の文書だとみなされる可能性がありますから注意して下さい。

[※詳細は国税庁(別ウインドウが開きます)の質疑応答事例より印紙税「借入金の受取書」をご参照下さい]
◉収入印紙の割印
借用書に印紙を添付した場合は、割り印(消印)をします。
割り印とは?…借用書の収入印紙にかかるように印鑑を押すことを割り印と言います(消印とも言われます)。その収入印紙が使用済みであることを示し、再使用できないようにする目的で押されます。

◉収入印紙の貼り方
・印紙を貼る位置は、借用書の表面のどこでも構いません。インターネット上でダウンロードできるタイプの借用書のフォーマットの場合は、あらかじめ借用書面に点線で囲んだ枠を作り、印紙を貼る位置が指定されているものもあります。

◉印紙枚数が複数になる場合の収入印紙を貼る場所
貼付する印紙の枚数が多くなって所定の枠内に入りきらない場合は、他の文字を邪魔しない場所に貼り、それぞれの印紙にすべて割り印(消印)をします。貼る場所には決まりはありません。

無料のテンプレートをダウンロードして使用するような場合、特にこうした点が見落とされがちですので注意してください。

◉印紙税額は以下の通り。
下記は印紙税法の別表より該当する部分だけを抜粋したものです。
ちなみに借用書は、課税文書のうち1号の「3.消費貸借に関する契約書」に該当します。
印紙税額の一覧表(抜粋)[平成25年4月1日現在](平成26年4月1日確認済み)
文書の種類 印紙税額(1通または1冊につき)
1 [1.不動産、鉱業権、無体財産権、船舶、航空機または営業の譲渡に関する契約書]
 不動産売買契約書、不動産交換契約書、不動産売渡証書など

〈注〉無体財産とは、特許権、 実用新案権、商標権、意匠権、回路配置利用権、育成者権、商号及び著作権をいいます。

[2.地上権または土地の賃借権の設定または譲渡に関する契約書]
 土地貸借契約書、賃料変更契約書など

[3.消費貸借に関する契約書]
  金銭借用証書、金銭消費貸借契約書など

[4.運送に関する契約書]
  運送契約書、貨物運送引受書など

〈注〉運送に関する契約書には、乗車券、乗船券、航空券および運送状は含まれません。
記載された契約金額が
1万円未満 非課税
10万円以下 200円
10万円を超え50万円以下 400円
50万円を超え100万円以下 1千円
100万円を超え500万円以下 2千円
500万円を超え1千万円以下 1万円
1千万円を超え5千万円以下 2万円
5千万円を超え1億円以下 6万円
1億円を超え5億円以下 10万円
5億円を超え10億円以下 20万円
10億円を超え50億円以下 40万円
50億円を超えるもの 60万円
契約金額の記載のないもの 200円
主な非課税物件
契約金額の記載のある契約書のうち、当該契約金額が1万円未満のもの

(注)平成9年4月1日から平成30年3月31日までの間に作成される不動産譲渡に関する契約書のうち、契約書に記載された契約金が一定金額を超えるものについては、税率の軽減がある(詳細はこちら)。
◉印紙を貼ってない場合、割り印をしていない場合について
印紙を貼っていない借用書は印紙税法上の税金が納付されていないことになり、何らかの要因で税務署に発覚した場合には過怠税が(納付しなかった印紙税の額と、その2倍に相当する金額の合計=印紙税額の3倍の金額に相当する過怠税)が課せられます。
また、割り印(消印)をしない場合には、印紙税額と同額の過怠税が課せられます。
但し、あとになって気づいて自己申告した場合には、印紙税額の10%をプラスした額(つまり印紙税額の1.1倍の額)の過怠税が課せられます。

詳細は、国税庁(外部サイトにリンク)「印紙をはり付けなかった場合の過怠税」を参照してください。
[※ご注意]
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事務局では、なるべく最新の情報に基づいて掲載するように努力しておりますが、ページ数が多くスタッフの人数に限りがあるため、法律改正などに伴う情報更新が間に合わないこともあります。
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このページは2014年04月22日現在のものです。
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