一周忌法要のお布施の渡し方は?

一周忌法要のお布施の渡し方のページ。一周忌法要の際にお寺、僧侶に支払う謝礼をお布施と言います。お布施は白い封筒に入れて表書きは「御経料」「御布施」等と書き、必要に応じてお車代や御膳料と共に用意しておきます。直接手渡しするのではなく、切手盆などに乗せてお渡しします。このページではお布施の渡し方について解説します。
[参考ページ]
※…一周忌お布施は新札でもいいの?>>>
※…一周忌 浄土真宗のお布施は>>>
※…一周忌法要のお布施 金額相場 >>>
※…一周忌 香典袋の書き方のページ >>>
※…一周忌法要のお布施 金額相場は? >>>
※…一周忌の時期は>>>

1. 一周忌法要のお布施 渡す時に準備するもの

一周忌法要の際、お寺や僧侶への謝礼として手渡すのがお布施です。渡す時に準備するものは以下のとおりです。

お布施を渡す際に準備・用意するもの。

お布施の書き方

1. お布施を入れる封筒を用意する

・お布施を入れる封筒を用意します。のし袋ではなく白い封筒を使います。
封筒は二重になっているものは避けます(二重になっているものは不幸事が重なるとして避けるようです)。
 市販品で「お布施」と印刷されているものでも良いでしょう。
・毛筆または筆ペンで表書きを書きます。薄墨ではなく濃墨で、「お布施」「御布施」「御礼」「御経料」など。
施主の氏名をフルネームで書くか、あるいは「田中家」「佐藤家」という形で施主の姓を書きます。
※地方によってはのし袋を使う地域もあります。この場合には白黒の水引きののし袋を使います(地域によっては双銀の水引きのもの、黃白の水引きのものを使うこともあります。参考ページ「香典袋の種類」>>>

2. お布施を乗せる小さな盆を用意する(切手盆=きってぼん)

お布施は直接手渡しするのではなく、切手盆などの小さな盆に乗せてお渡しします。事前に切手盆などを用意しておきます。一周忌は準備までに時間があるので、もし手持ちの切手盆がなければ新しいものを新調しても良いのですが、無い場合には袱紗(ふくさ)を用意しておきます。
切手盆は、黒い漆塗りのもの等が正式なものとして良く用いられます。それ以外のものでも構いませんが、金などの派手な装飾があるものは避け、無地の黒塗りまたは黒ベースに銀色の装飾のものなどが不祝儀用として用いられます。
切手盆のサイズは7号〜9号サイズのものが用いられます。長方形の盆ですが、それぞれ長い辺の長さが、7号は約7寸(長い辺が約21センチ)、8号は約8寸(長い辺が約24センチ)、9号は約9寸(長い辺が約27センチ)と覚えましょう。
 
3. その他(必須ではありません)
・掛袱紗(かけふくさ)
お布施の上から掛けるための袱紗(ふくさ)を掛袱紗と言います。もしなければお布施をそのまま切手盆に乗せますが、もし掛袱紗をお持ちの場合には切手盆に乗せたお布施の上から掛けるための掛袱紗を用意します。お手持ちの掛け袱紗の色が不祝儀用の地味な色のものかどうか、確認しておきましょう。
・袱紗
お布施を袱紗に包んで、切手盆に乗せて渡すこともあります。詳細は項2「お布施の渡し方」へ>>>
  

必要に応じて用意するもの

・お車代
一周忌法要をお寺ではなく施主の自宅で行う、あるいは斎場やホテルで行うなど、お寺以外の場所で行う場合には交通費としてお車代も用意します。現金は白い封筒に入れ、表書きは「お車代」と書きます。
・御膳料
法要のあとで会食(お斎)がある場合には、僧侶にも前もってご案内をします。僧侶が出席を辞退された場合には、食事代として「御膳料」も用意します。
また、会食がない場合には折り詰めのお弁当とお酒を用意したりします。
 

2. 一周忌法要のお布施 渡し方

地域によっても異なりますが、お布施の渡し方は概ね以下のとおりです。
[一般的なお布施の渡し方]
① 切手盆にお布施を乗せて渡す または、
② 切手盆にお布施を乗せ、掛袱紗を掛けて渡す
[高額な場合のお布施の渡し方]
③ お布施を袱紗に包んで、切手盆に乗せて渡す
一周忌法要では戒名料が不要となるため、①②が多くなるようです。

【このページのトップに戻る】

2-1. お布施を渡すときの流れ

法要が終わったら、僧侶にお礼を述べてお布施をお渡しします。
もし僧侶が法要のあとの会食(お齋)に同席して下さる場合には、お布施を渡すのは会食のあとです。
下記に詳しくご説明します。
[A]会食の予定が無い場合

僧侶にお布施を渡すのは、法要が終わった時

・僧侶には、引き出物(便宜上引出物と書いていますが、「志」のお品物)、折り詰めの料理、酒の小壜のほかに、御布施または御経料、お車代の2つを用意します。
・参列者には、引き出物の他に折り詰めの料理、酒の小瓶をお持ち帰りいただきます。
[B]会食がある場合 (会食…お齋=おとき、と読みます)
僧侶が食事を辞退した場合
 

僧侶にお布施を渡すのは、法要が終わった時

・もし、僧侶がお食事を辞退されたら、御布施(または御経料)、お車代のほかに御膳料を加えた3つをお渡しします。
引き出物もお持ち帰りいただきます(場合によっては酒の小壜もつけます)。
僧侶が会食(お斎)に参加した場合
 

僧侶にお布施を渡すのは、会食が終わった時

・もし、僧侶がお齋にお付き合い下さったのなら、会食のあとで御布施(または御経料)、お車代の2つをお渡しします。
引き出物もお持ち帰り頂きます(場合によっては酒の小壜も付けます)。
2-2. お布施の渡し方 につづく>>>

2.2 お布施の渡し方

お布施を渡すタイミングと渡し方
 ・法要の僧侶の読経が終わり、お帰りになる際にお布施をお渡しします(必要に応じてお車代、御膳料もお渡しします)。
・僧侶が会食(お斎(に出席される場合には、会食のあとでお帰りになる際にお渡しします。
・お布施は直接手渡すのではなく切手盆などの小さなお盆に載せ、僧侶から見て正面に見える向きに置いてお渡しします。お布施が一番上、お車代、御膳料があればその下に重ねます。
(詳細は「お布施を渡す作法」へ>>>
お布施を渡す時のひとこと(文例・例文)挨拶・お礼の言葉
 
本日は、お心のこもったおつとめをして頂きましてありがとうございました。おかげさまで(祖母)の一周忌を無事に終えることができました。
些少ではございますが、これはお礼でございます。どうぞお納め下さい。
これからも色々とお世話になりますがどうぞ宜しくお願い申し上げます。
本日は本当にありがとうございました。
お布施を渡す作法、お布施の渡し方
 [一般的なお布施の渡し方]は以下の通りです。
① 切手盆にお布施を乗せて渡す または、
② 切手盆にお布施を乗せ、掛袱紗を掛けて渡す
1)切手盆にお布施を乗せます。
 切手盆は縦長になっているので、一番上がお布施、その下にお車代、(御膳料があれば一番下に御膳料)となるように乗せます。すべての袋・封筒の向きを揃え、自分から見て正しい向きになるようにします。
 もし、切手盆に家紋が入っている場合には、自分から見て正しい向きに家紋が向くようにし、その上に自分から見て正しい向きにお布施を乗せます。お車代、御膳料はその下に重ねます。
2)掛袱紗があれば、1)の上から掛けます。掛袱紗が家紋入りの場合には自分から見て正しい向きになるように掛けます。紋がない場合には、掛袱紗の4つの辺が切手盆の辺と同じ向きになるように掛けます(の向き)。
なお、掛袱紗がなければ、① のとおりそのままお布施を乗せるだけで構いません。
[ワンポイント]
掛袱紗が無い場合、手持ちの袱紗を掛袱紗として使うこともできます。手持ちの小ぶりの袱紗を掛袱紗として使う場合は切手盆の上から掛けて使います。の向きに置き、上下左右を切手盆の下に折り込みます。
また、丁寧にする場合や高額な場合には、お布施を袱紗で包んだものを切手盆に乗せて渡すこともあります。
使えるのは四角い風呂敷タイプのもののみで、金封袱紗は使えません。

お布施の渡し方

3)僧侶の前で挨拶・お礼の言葉を述べて一礼、切手盆ごと反時計回りに180度回転させ、相手から見て正面になるように向きを変え、礼をしながら両手で差し出します。
掛袱紗がある場合は、掛袱紗をかけたまま反時計回りに向きを変えて僧侶にお渡しします。僧侶が掛袱紗をはずしてお布施を受け取り、掛袱紗をかけて戻します。
(※掛袱紗は無くてもOKです。また、掛袱紗をはずすタイミングやはずし方、誰がはずすのかは地方によっても異なります。)

[ワンポイント]
切手盆がなく、切手盆の代わりに袱紗を使う場合
以下の2通りの方法があります。
A.袱紗で包んでおいたお布施を僧侶の目の前で袱紗から出します。僧侶から見て真正面になるように、反時計回りに向きを変えて渡します。
B.袱紗を軽く畳み、切手盆のようにします。その上にお布施を乗せたものを、袱紗ごと反時計回りに回転させ、相手から見て正面になるように向きを変えて両手で差し出します。

[参考ページ]
※…一周忌法要のお布施 金額相場 >>>
※…一周忌 香典袋の書き方のページ >>>
※…一周忌法要のお布施 金額相場は? >>>
【表紙のページに戻る】