内定のお礼状のページ。採用内定のお礼状とは、内定通知書または採用通知書を受け取った時に、内定者がその企業やお店に出すお礼状のことをさします(内定をもらった学生もしくは社会人が内定先の企業やお店などに出すお礼状です)。
このページでは就職や転職が決まった際の内定のお礼状の書き方とポイント、注意点、出す時期、文例をご紹介しています。
1.採用内定のお礼状、採用のお礼状とは? |
・採用内定のお礼状とは、内定通知書または採用通知書を受け取った時に、内定者がその企業やお店に出すお礼状のことをさします。 採用してくれたことへのお礼と、その会社で働く際の意気込みなどを書きます。 ・最近は、高校や大学の就職課・学生課が学生に対して「内定を受け取ったらお礼状を出すように」という指導をしているところが増えてきているようです。 ・転職の場合にも内定のお礼状を出す人が増えているようです。 |
(1-1)採用内定通知のお礼状を書く場合の、ワンポイント |
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1. タイミング |
通知を受け取ったらすぐに出します。できるだけ翌日には投函したいものです。早ければ早いほど価値がありますが、遅くとも先方の手もとには一週間以内に届くようにします。
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2. 内容 |
採用してくれたことに対するお礼と、抱負などをあらためて書きます。 |
3. 注意点 |
誤字、脱字に注意します。特に先方の社名や担当者名に誤りがあると非常に失礼にあたります。修正テープなどを使わず新しい便箋に書き直して下さい。 |
4. 提出する書類があれば一緒に送る |
ただし、提出書類がある場合において、その用意のために時間がかかる場合はお礼状だけを先に送ります。 |
・実は、筆者が大学生の頃には、内定のお礼状を出しませんでした。 筆者は現在大学生の皆さんよりはだいぶ歳上ですから、当時はそういう風潮がない時代だったのか、大学(在京の私立大)からも「内定のお礼状を出すように」という指導を受けませんでしたし、友人からも、先輩からもアドバイスを受けませんでした。…後になって考えると、筆者だけが常識に欠けていたのかもしれません。 ・その後、年月を経て、自分自身が面接担当として採用にかかわるようになり、採用した相手から(高校生、短大生、大学生、社会人を問わず=就職・転職いずれの場合にも)採用通知のお礼状を受け取る機会を得るようになりました。 おそらく、現在でも、お礼状がないからといって内定を取り消すような会社はほとんど無いと思いますが、例文の掲載希望というご要望が沢山寄せられるので、内定お礼状の書き方数例をご紹介することにします。 ・内定承諾書や、入社承諾書、誓約書などの、会社から指定された提出書類と一緒に送ると良いでしょう。 ※なお、採用通知の書き方、採用通知文例、内定通知の書き方は別ページでご紹介しています>>> |
2.採用内定のお礼状の書き方と文例、例文、例 (当サイトオリジナル) |
内定の礼状は、便箋に手書き(黒インクの万年筆またはボールペン)で書きます(万年筆ならブルーブラックでもOK)。 便箋は縦書きが基本ですが、横書きでも問題はないでしょう。 下記に就職の場合の例文と、転職の場合の例文を用意しました。 短くても構いませんので、手書きをおすすめします。中にはワープロで提出する人もいましたが、何だか手慣れた感じがして、個人的には好感が持てませんでした(何社も受けて、お礼状を出す手続きに慣れているような印象を受けてしまいました。…あくまでも筆者が人事採用担当者として業務を行なった際の個人的な印象です)。 |
(2-1)[学生向け・就職の場合/内定礼状の書き方文例・例文] 横書きの場合 |
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令和◯◯年◯◯月◯◯日 ◯◯◯◯株式会社 人事部人事担当◯◯様 東京都◯◯区◯◯3−4−5 ◯◯大学◯◯学部◯◯専攻 ◯◯◯◯ 謹啓 時下ますますご清栄のことと、心よりお慶び申し上げます。 先日はお忙しいところを私のためにお時間を頂戴し、ありがとうございました。 またこのたびは、内定のご通知を頂戴し、本当に有難うございます。 嬉しくてすぐに、恩師と両親に報告の電話をいたしました。 この数日間は緊張した日々を過ごしておりましたが、四月から貴社で働けると思うと、改めて身の引き締まる思いが致します。 どうか今後ともご指導のほどよろしくお願い申し上げます。 卒業までの間、悔いの無いように充実した毎日を過ごしたいと思います。 (指定の書類をお送りしますので、ご査収のほどよろしくお願い申し上げます)※
まずはお礼を申し上げたくお便りいたしました。ありがとうございました。 敬具 |
[採用礼状 補足説明] 1.冒頭の「時下ますますご清栄のことと、心よりお慶び申し上げます」という部分は、ビジネスあいさつ文として大変よく用いられる文章です。「清栄」のほかに「清祥」などという言葉も用いられます。 個人の手紙のやりとりでは用いませんが、これを受け取る相手は社会人ですから、これから社会人になる皆さんも積極的に使ってみましょう。 2. ※のところについて…内定後に会社から指定された書類がなければ、( )の部分を削除してください。 3.上記は横書きの例です。縦書きにする場合は、日付や宛名の位置が全く変わってきますので、注意してください>> |
(2-2)[社会人向け・転職の場合/内定お礼状の文例・例文] 横書きの場合 |
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令和◯◯年◯◯月◯◯日 ◯◯◯◯株式会社 人事部人事担当◯◯様 東京都◯◯区◯◯5−6−7 ◯◯◯◯ 謹啓 余寒の侯 皆様におかれましてはますますご清栄のことと、心よりお慶び申し上げます。 先日はお忙しいところを私のためにお時間を頂戴し、ありがとうございました。またこのたびは、採用内定のご通知を頂戴し、まことに有難く厚く御礼申し上げます。 これからも初心を忘れず日々努力する所存でございますので、どうか今後ともご指導のほどよろしくお願い申し上げます。 (指定の書類をお送りしますので、ご査収のほどよろしくお願い申し上げます)※ まずはお礼を申し上げたくお便りいたしました。ありがとうございました。 敬具 |
[採用のお礼状 補足説明] 1.どなたでも使えそうな無難な内容の文章にしました。筆者としては手書きをおすすめしますが、記載している内容はテンプレートとして自由にアレンジしてお使いいただけるものです。 2. ※のところについては、内定書類として通知と一緒に会社から送られてくる書類を内定後のお礼状と一緒に送ることを想定しています。もし会社から指定された書類がなければ、( )の部分を削除してください。 3.縦書きの場合は、日付や宛名の位置が全く変わってきますので、注意してください>> |
(2-3)[内定の御礼状 手書き便箋レイアウトの説明。縦書きの場合] |
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赤字の数字をクリックすると説明にジャンプします。 |
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【内定御礼状の構成】 |
(1) | 頭語と結語 頭語と結語は、必ずペアで使います。決まった組合せがあるので注意してください。 例)「拝啓」(頭語)+「敬具」(結語) 例)「謹啓」(頭語)+「敬具」(結語) 文章の最初と最後に書きます。 結語は、便箋の下の方に書きます。 |
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(2) | 安否を尋ねる挨拶文 安否を尋ねる挨拶文を入れます。ビジネス文書で良く用いられるのは、「ご清栄」「ご清祥」などという言葉です。 担当者の名前を文中に入れて礼状を書く場合には、「ご健勝」という言葉も使えます。 例)「◯◯様におかれましてはますますご健勝のこととお慶び申し上げます。」 |
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(3) | お礼 本文の最初にまずはお礼を述べます。 |
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(4) | 本文の中文 ここは自由文を書きます。思い付くこと、近況、抱負などを述べます。 【御礼の書き方/内容のヒント】 ほとんどの場合、採用の直前には「面接」がありますので、面接の時の印象を文面に盛り込んではいかがでしょうか? 「先日の面接の際にはお忙しい中お時間を頂戴し、ありがとうございました。◯◯様のお話を伺い、より一層貴社で働きたいという思いを強くいたしました」など。 どうしても書く内容が浮かばなければ、この部分の(4)全体をカットしてください。 |
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(5) | 本文の結び 例文では、内定承諾書などの書類を送るという前提で作文をしていますが、提出書類がない場合には、該当箇所をカットして、 「どうかこれからもご指導のほどよろしくお願い申し上げます」という部分のみを用いても構いません。 |
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(6) | (本来であれば、お目にかかってお礼を申し上げるべきところですが)という文章を省略する意味で、「略儀ながら書中にてお礼申し上げます」と述べています。 最後にもう一度お礼のことばを書きます。 |
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(7) | 日付 本文よりも2〜3文字分、下げて書きます。 |
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(8) | 氏名 便箋の下のふちあたりで書き終えるようにします。 大学生の場合は、大学名、学部学科名に続き、氏名を書きます。 高校生の場合には、学校名、クラス名に続き、氏名を書きます。 |
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(9) | 宛名 便箋の上のふちあたりから書き始めるようにします。 会社名、部署名に続き、先方の氏名を書きます。 長くなるようなら、上の例のように二行にします。 [困ったときは?] 通常、内定後の礼状の宛先は人事担当者(あるいは採用担当者)になります。 宛先の氏名がわからない場合には、「人事採用ご担当様」などと書けば良いでしょう。 また、小さな会社の場合には、最終面接や採用に関する業務を社長が兼務していることがあります。その場合の宛名は、 「社長 ◯◯◯◯様」と書きます。
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3.その他のお礼状 |
・就職活動(就活)には、学生であっても「礼儀正しさ」や「社会人としての基本マナー」が求められます。また、学校を代表するひとりとしてあなたを見ている企業もありますので、あなたの態度が周りの同級生や同窓生たちの就職活動に影響することもあります。 ちょっとしたことで就職活動(就活)に差がつきますので、上記の「就職内定のお礼状」のほかに、まだ就職活動中の方は「会社訪問のお礼状」「工場見学のお礼状」なども頭に入れておいた方が良いでしょう。 |