時候の挨拶 2月 ビジネス》上旬・中旬・下旬・書き出しと結び

2月の時候の挨拶ビジネス

ビジネスの手紙やビジネス文書に使う2月の時候の挨拶・2月の季節の挨拶のページ。

時候の挨拶は季節をあらわす挨拶の言葉として、手紙やはがきの書き出しや、メールの冒頭に使われ、ビジネス文書の冒頭などにも用います。季節感を表す言葉を書くことにより、相手の心に情景を呼び覚まし、季節の移り変わりを共に感じることができます。

ビジネスの手紙やビジネス文書で用いる二月の季節の言葉の例・文例集(初旬/上旬・中旬・下旬/月末)を掲載します。

1.2月のビジネスの手紙・2月のビジネス文書

ビジネスの手紙やビジネス文書のうち、2月に書かれる可能性があるものをリストにしてみました。
手紙では時候の挨拶をやや前倒しで使います。

2月に書かれるビジネスの手紙・ビジネス文書 一覧表

就職イベントの案内
 ・学生の就職を想定した企業紹介やPR活動を行うことがあります。
転職イベントの案内
 ・2月〜3月も転職イベントが多く開催される時期です。手紙での案内のこともありますが、メールでの案内も増えています。
展示会、イベントの案内・通知
 展示会、イベントの案内を手紙で出すこともあります。メールでの案内も増えています。
親睦会、懇親会の案内・通知
  ・ビジネスの飲み会や親睦会、懇親会の場合には、主に社内や取引先に対して案内や通知を出します。
通常のビジネス文書、案内状、通知状
 ・取引先や顧客に対してビジネス文書や、案内状、通知状を出すことがあります。
個人あてと、法人・企業・職場・団体・自治体・機関あてのケースがあります。
退職の挨拶状・退職のお礼状
 ・仕事でお世話になった相手への退職の挨拶状はビジネスの文体で書きます。

2.2月の時候の挨拶 ビジネス文例(初旬・上旬)

2月初旬・上旬のビジネスの手紙やビジネスの案内状・通知状の書き出しの例文と結びを紹介します。
手紙では時候の挨拶をやや前倒しで使います。

(2-1)2月初旬・上旬の時候の挨拶

・立春(りっしゅん)

立春は2/4頃(年によって異なります)なので、2月初旬に使える。この日から暦の上では春となる。
・寒の明け(かんのあけ)小寒(1/5頃)から立春(2/4頃)までの期間が一年で最も寒い期間「寒の期間」「寒中」とされ、立春が過ぎることを寒が明けるという。ちなみに寒が明けると春となる。2月上旬に使える。
・節分(せつぶん)節分は立春の前日のこと。冬の終わりの日で「季節を分ける日」という意味がある。
立春が2/4なら節分は2/3,立春が2/3なら節分は2/2となる。2月初旬に使える。
・鬼やらい、鬼払い節分の豆まきの行事をあらわすことば。一般的には2/3の頃に使う。
・余寒(よかん)立春を過ぎてから、2月いっぱいまで使えるが寒い地方に出す場合には3月上旬にも使われる。
・東風解凍(はるかぜこおりをとく)東風解凍は七十二候のひとつで、2/5〜2/8の頃をさす。立春を過ぎ東風が氷を溶かし始めるという意味。南風ではなく東風であり、北風ではないことが早春をあらわす。2月初旬に使える。
・黄鶯睍睆(うぐいすなく)黄鶯睍睆は七十二候のひとつで、2/9〜2/13の頃をさす。春を告げるうぐいすが鳴き始める頃という意味。2月上旬から中旬に使える。
・梅見月(うめみづき)梅見月は旧暦2月の異名。2月全般に使える。
・仲春(ちゅうしゅん)・中春・仲の春(なかのはる)仲春は旧暦2月の異名。2月全般に使える。
・令月(れいげつ)令月は旧暦2月の異名。2月全般に使える。
・春節(しゅんせつ)春節は旧暦に基づく正月。毎年時期が異なる。1月下旬から2月中旬ころまでの時期におとずれる。

・如月(きさらぎ)

如月は2月の異名。初旬・上旬に限らず、2月全般に使える

(2-2)2月初旬・上旬のビジネス文例

・個人あてのビジネスの手紙 書き出し

拝啓 立春の候 ◯◯様におかれましては益々ご清祥のことと心よりお慶び申し上げます。

拝啓 寒も明け、◯◯様におかれましては益々ご健勝のことと心よりお慶び申し上げます。

謹啓 余寒の候 平素は格別のお引き立てを賜り厚く御礼申し上げます。
拝啓 余寒の砌 皆様におかれましては益々ご清祥のことと心よりお喜び申し上げます。

注)みぎりを漢字で書く場合には「砌」=みぎりと読みます。候と同じく「〜の頃、〜の時期」という意味です。
拝啓 立春とは名ばかりの厳しい寒さが続いています。皆様におかれましてはお変わりなくお過ごしでしょうか。

・企業・法人・取引先あてのビジネスの手紙 書き出し

拝啓 立春の候 貴社におかれましては益々ご清栄の段 心よりお慶び申し上げます。

拝啓 如月の候 貴社におかれましては益々ご清栄のことと 心よりお慶び申し上げます。
拝啓 寒入りの候 平素は格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます。

・結びの例

(「敬具」は結語です。頭語の「拝啓」とペアで使います。)
余寒こたえる折柄、くれぐれもご自愛ください。 敬具
寒さが残る時期です。ご自愛専一にお過ごしください。敬具
東風解凍の時期です。どうかご自愛くださいますよう、皆様のご健康をお祈り申し上げます。 敬具
時節柄、皆様のご健康をお祈り申し上げます。 敬具

3.2月の時候の挨拶 ビジネス文例(中旬)

2月中旬のビジネスの手紙やビジネスの案内状・通知状の書き出しの例文と結びを紹介します。
時候のあいさつは、その言葉が指す日よりも前に使うのが慣例です。

(3-1)2月中旬の時候の挨拶

・余寒(よかん)立春を過ぎてから、2月いっぱいまで使えるが寒い地方に出す場合には3月上旬にも使われる。
・雨水(うすい)雨水は二十四節気のひとつで、現在の2/19頃(年によって異なります)とされ、中旬(〜下旬)に使える。
・梅見月(うめみづき)梅見月は旧暦2月の異名。2月全般に使える。
・仲春(ちゅうしゅん)・中春・仲の春(なかのはる)仲春は旧暦2月の異名。2月全般に使える。
・令月(れいげつ)令月は旧暦2月の異名。2月全般に使える。
・如月(きさらぎ)如月は2月の異名。初旬・上旬に限らず、2月全般に使える
・薄氷(うすらい)、春氷、春の氷水が少しずつあたたかくなり、氷も薄くなる頃。2月中旬〜下旬に使える。
・黄鶯睍睆(うぐいすなく)黄鶯睍睆は七十二候のひとつで、2/9〜2/13の頃をさす。春を告げるうぐいすが鳴き始める頃という意味。2月上旬から中旬に使える。
・初鶯(はつうぐいす)2月、うぐいすが初めて鳴く頃をさす。
・魚上氷(うおこおりをいずる)魚上氷は七十二候のひとつで、2/14〜2/18の頃をさす。氷も薄くなり魚が氷の上に出てくる頃という意味。2月中旬に使える。

(3-2)2月中旬のビジネス文例

・個人あてのビジネスの手紙 書き出し

拝啓 雨水の候 ◯◯様におかれましては益々ご清祥のことと心よりお慶び申し上げます。

拝啓 余寒の候 皆様におかれましてはお変わりなくお過ごしでしょうか。
拝啓 梅見月の候 皆様におかれましてはお変わりなくお過ごしでしょうか。

・企業・法人・取引先あてのビジネスの手紙 書き出し

拝啓 余寒の候 貴社におかれましては益々ご清栄の段 心よりお慶び申し上げます。

拝啓 春氷の候 貴社におかれましては益々ご多忙のことと存じます。
拝啓 初鶯の砌 貴社におかれましては益々ご清栄のことと 心よりお慶び申し上げます。

・結びの例

(「敬具」は結語です。頭語の「拝啓」とペアで使います。)
余寒残る折柄、くれぐれもご自愛ください。 敬具
仲春の余寒残る時期につきどうかご自愛くださいますよう、皆様のご健康をお祈り申し上げます。 敬具
余寒厳しく体調を崩しやすい時期です。ご自愛専一にお過ごしください。敬具
時節柄、皆様のご健康をお祈り申し上げます。 敬具

4.2月の時候の挨拶 ビジネス文例(下旬)

2月下旬のビジネスの手紙やビジネスの案内状・通知状の書き出しの例文と結びを紹介します。
手紙では時候の挨拶をやや前倒しで使います。

(4-1)2月下旬の時候の挨拶

・雨水(うすい)雨水は二十四節気のひとつで、現在の2/19頃(年によって異なります)とされ、中旬(〜下旬)に使える。
・霞始靆(かすみはじめてたなびく)霞始靆は七十二候のひとつで、2/24~2/28頃をさす。霞がたなびく頃という意味。2月下旬に使える。
・春霞(はるがすみ、はるかすみ)春の季節の霞をさす。この季節に使える。
・梅見月(うめみづき)梅見月は旧暦2月の異名。2月全般に使える。
・仲春(ちゅうしゅん)・中春・仲の春(なかのはる)仲春は旧暦2月の異名。2月全般に使える。
・令月(れいげつ)令月は旧暦2月の異名。2月全般に使える。
・如月(きさらぎ)如月は2月の異名。初旬・上旬に限らず、2月全般に使える
・薄氷(うすらい)、春氷、春の氷水が少しずつあたたかくなり、氷も薄くなる頃。2月中旬〜下旬に使える。

(4-2)2月下旬のビジネス文例

・個人あてのビジネスの手紙 書き出し

拝啓 春氷の候 ◯◯様におかれましては益々ご清祥のことと心よりお慶び申し上げます。

謹啓 春霞の候 皆様におかれましてはお変わりなくお過ごしでしょうか。
拝啓 梅の開花の便りが聞かれる頃となりました。◯◯様におかれましてはお忙しくお過ごしのことと存じます。
拝啓 余寒の候 平素は格別のお引き立てを賜り厚く御礼申し上げます。

・企業・法人・取引先あてのビジネスの手紙 書き出し

拝啓 如月の候 貴社におかれましては益々ご清栄の段 心よりお慶び申し上げます。

拝啓 春氷の候 皆様におかれましてはお忙しくご活躍のことと拝察申し上げます。
拝啓 初鶯の候 平素は格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます。

・結びの例

(「敬具」は結語です。頭語の「拝啓」とペアで使います。)

本格的な春の到来が待たれる時期です。くれぐれもご自愛ください。 敬具

余寒残る折柄、くれぐれもご自愛ください。 敬具
余寒残り体調を崩しやすい時期です。ご自愛専一にお過ごしください。敬具
時節柄、皆様のご健康をお祈り申し上げます。 敬具